クラミジア治療に使う抗生物質には大きく3種類ある

抗生物質の働き

抗生物質は、細菌を殺すか不活性化させるものです。増殖を抑えるという働きもあります。人間の身体にはたくさんの菌類が住んでいますが、人間にとって有益な菌には影響を与えず、人間にとって害をなす細菌に対して効果を発揮するのが抗生物質です。クラミジアと同じ性感染症の梅毒にはペニシリンを使いますが、ペニシリンは梅毒菌の細胞が合成する酵素に取り付いて、働きを止めます。

そのため細菌は死滅するという仕組みです。結核の治療に使われるストレプトマイシンは、細菌がタンパク質を合成するのに使うリボゾームという酵素と結びついて、タンパク質の合成を妨げる働きがあります。クラミジアの治療に使われる抗生物質は、ペニシリンやストレプトマイシンと同様に、酵素やタンパク質と細菌の合成を阻害してクラミジア菌を死滅させ、増殖を抑えます。

代表的な3種類

クラミジアの治療に使う抗生物質としては、マクロライド系、ニューキノロン系、またテトラサイクリン系の3種類があります。マクロライド系にはクラリスマイシンやアジスロマイシン(ジスロマック)という成分名の抗生物質があり、クラミジアの増殖を抑える働きがあります。多くの治療薬に使われている成分です。

尿道炎などの性病の原因はクラミジアか淋病ですが、一番効く抗生物質がアジスロマイシンです。

ニューキノロン系には、レボフロキサシン(クラビット)やトスフロキサシンなどの成分名の物質があり、クレミジア菌を死滅させる働きがあります。テトラサイクリン系はクラミジアの増殖を抑えるものです。マクロライド系の抗生物質は天然由来ですが、ニューキノロン系は人工的に生成されたものです。どちらもまったく副作用がないわけではありませんが、軽いもので済みます。

使い分けをする

抗生物質を投与する治療では、たとえば分量が少なかったり、投与期間が短かったりした場合には、細菌が生き残ろうとして耐性を持つことがあります。途中で投薬をやめたときにも、生き残った細菌は耐性を持つようになります。この場合には、同じ種類の抗生物質を投与しても細菌は死にません。そのため、決められた分量を決められた期間でしっかり服用していく必要があります。

クラミジアは自覚症状が比較的軽い性病です。それだけに、治療では自己判断は禁物です。自分で治ったつもりでも、細菌が生き残っていれば薬に対する耐性を持ってしまいます。医師の指導に従って服用を続けましょう。完治したかどうかは、自己判断ではなく再検査によって調べます。まったく身体からいなくなるまで、たとえパートナーとであっても性行為をするのは控えましょう。